2008年2月17日 (日)

地域医療崩壊 何が医師を追いつめるのか?

 病院に勤務する小児科医の不足が問題になっています。その背景には何があるのか。そして医師を地域で守るために立ち上がった人々のレポートが放送されました。再放送がありますのでぜひご覧ください。

NHK教育テレビ 福祉ネットワーク

地域医療崩壊 何が医師を追いつめるのか?
再放送:2月21日(木)午後1時20分から1時49分

 いま全国の病院で医師が次々と辞めていき、地域医療が崩壊の危機にさらされている。従来あまり語られてこなかったが、背景のひとつにあるのが患者の安易な「コンビニ受診」。「待ち時間が昼に比べ少なくてすむ」「会社を休まなくてすむ」「どうにも不安でならない」などの理由で、深夜などの時間外に受診する人が増えている。なかには救急車をタクシー代わりに使う悪質なケースもあって、問題となっている。番組は、北海道苫小牧のある病院の夜間救急に密着。医師の苦闘ぶりを描くとともに、地域のお母さんたちが「子どもを守ろう、お医者さんを守ろう」をスローガンに「脱コンビニ受診」の取り組みを始めた兵庫県丹波市の事例を紹介する。
「NHKオンライン」より

「県立柏原病院の小児科を守る会」のホームページが開設されました。
http://www.mamorusyounika.com/

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2007年12月 6日 (木)

ベビーカー専用エレベーター

 福岡市の天神地区で私は初めてベビカー専用エレベーターを見つけました。それは11月にオープンしたLoftにありました。エレベーターの扉の掲示には、
お客様へ
こちらのエレベーターは、車イス・ベビーカーでのお客さま専用とさせていただきますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
 とありました。
 今まで、ベビーカー優先のエレベーターは多くありましたが、専用としたものはなかったように思います。これは東京の文化なのでしょうか。九州のサービス業界にはなっかたものです。この一点だけでもLoftは賞賛される店舗といえるでしょう。

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2007年11月27日 (火)

安全で楽しい遊具を作るために 1

 10月11日のNHKラジオ夕刊で、独立行政法人、産業技術総合研究所、デジタルヒューマン研究センター、人間構造理解チーム、チーム長の西田佳史さんの「安全で楽しい遊具を作るために」についての話がありました。興味ある内容でしたのでまとめてみました。
 最近は公園に設置した遊具で事故が起きるとその遊具が撤去されることが多く、そうなるとこども達の遊ぶ場がなくなってよくありません。そこで安全な遊具を設計するにはどうしたらよいか西田さんたちは研究してきました。
 まずどのような事故がおきているか調べてみると、半分以上が落下(転落)による事故でした。そのなかで24%が登る場所でおきていました。
 こどもが遊具でどのように遊んでいるのかというデータはありません。そこで科学的なデータを取るために西田さんは筋肉の微小な電流を計測するセンサーを使いました。西田さんはもともとセンサーの研究をしていたのです。こどもが力を入れると筋肉に微小な電機が流れます。その電気を計測することで、こどもが遊具のどこでどんな力を使っているのかがわかります。こどもが力をいっぱいつかっているところに落下の危険があると予測できます。
 こどもの行動の分析にはこの筋電計センサーとカメラを使いました。50人のこどもを年齢ごとに調査をしました。そして同じジャングルジムでもこどもの年齢によって登り方も違ってくることがわかりました。3歳以下と4歳以上では登り方が違っていました。石が出っ張ったところ手を引っ掛けて登る遊具では、出っ張りが2cm以下であると3歳以下のこどもには難しくて登れません。しかし出っ張りが5cmくらいになると簡単に登れるようになります。これを使うと設計者がどのあたりを難しく、または簡単にするか設計できるようになります。
 小さい子が間単に上まで登って落ちてしまうと大きな事故につながります。そこで小さい子は落ちるならできるだけ下で落ちるようにします。大きな怪我につながらないうちに落ちてしまうことで安全になります。最初の登りかけのところを難しくすると転落のリスクをコントロールできます。
 ところで遊具を安全にするとこどもが危険を察知する能力がなくなるのではという意見があります。西田さんたちは究極の安全な遊具をつくっているのではありません。落ちれば痛い、だけれども死んでしまったり重篤な後遺症の事故にはいたらない遊具を目指しています。

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安全で楽しい遊具を作るために 2

 またこどものけがの程度と原因の両方を分析するシステムを西田さんたちは開発しました。こどもの死亡原因は病気ではなく不慮の事故が1歳から19歳まで死因のトップです。こどもの事故を防ぐためには、どういう事故が起きているのか、その情報を集めるところからはじめました。国立生育医療センターと共同で開発した障害サーベーランシステムをつかって、多くの病院と協力して、事故にあった子が病院で治療するときの情報を蓄積します。。これまでに6000件以上データを集めることができました。公園ばかりではなく家のなかの事故も集めました。どういうところにけがをしているのか体の地図上にけがの情報を書き入れるソフトウエアをつくりました。するとけがが圧倒的に頭部に集中しており、なかでも左側の額にけがが多いことがわかりました。転倒、転落事故が多く、頭を打つ確率が高いようです。例えば、こどもは椅子やソファーで飛び跳ねて遊ぶことが多く、近くに机など角の鋭いものがあると落ちてけがをします。またソファーの背もたれ側から落ちて骨折をすることもあります。 
 家の中のどういうものにどういう危険があるか調べる指標として、けがをしてから完治するまでの治療費を試算しました。結果は椅子のけが 89000円、電気ポットの熱傷 79000円、味噌汁の熱傷 76000円、コーヒーの熱傷 55000円でした。転落と熱傷の治療費が高くかかっています。これは治療に要する通院回数が多くなるためです。お湯の温度を60度以下にするとずいぶん熱傷の危険性が減らせるデータが出ています。こどもがいる家では熱い味噌汁は食べないようにする。手の届かないところに置かないようにすることが重要になります。
 こどもが事故にあったら 親がちゃんと見ていなかったからだとよく言われます。また今までの事故予防の資料をみるととにかく「眼をはなさないでください」と書かれています。しかし24時間目を離さないでこどもを見ていることのできる保護者なんていません。そこで少しくらい眼を離しても危険な状態にならない安全な環境を作っていくことが事故予防につながります。危険を察知して知らせるセンサーの技術を開発して、例えばお風呂場に1歳くらいのこどもが来て 水遊びをし始めたらそれを教えてあげる(警報が鳴る アナウンスが流れる)。するとお母さんが急いで駆けつけて無事に保護できます。
 われわれの身の回りが計測の対象になって、具体的に数字とか映像で見せられるようになって、初めて科学的に扱えるようになってきます。これからは日常の科学技術が大きく発展し、安全まで高まってくることが期待ができます。
(10月11日のNHKラジオ夕刊、独立行政法人、産業技術総合研究所、デジタルヒューマン研究センター、人間構造理解チーム、チーム長の西田佳史さん「安全で楽しい遊具を作るために」より)

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2007年10月11日 (木)

日本の「食」の安全

 10月1日の日本経済新聞に日本の「食」の安全の記事がありました。そこには「日本は残りの物の市場。食のゴミ箱と呼ぶ人もいる」と書かれています。言っているのはASEANの食品加工会社の経営者です。彼は「日本人自身は誤解しているようだが、日本の安全基準は国際的にみて極めて甘い」と言います。この企業では厳格に検査した品を欧州連合(EU)と米国に回し、それ以外を日本に売ると言っています。食品の安全基準が厳しいのは日本ではなく、EUや米国です。特にEUは食品だけでなく、環境基準、工業規格、会計基準でも世界に強い影響力を与えています。ASEANの国々の輸出相手国は日本だけではありません。欧米にも輸出できるようにするために厳しいEUの基準を満たす努力をしています。ASEANに工場進出した日本の食品会社も、日本には輸出できても、EUの審査に合格できず欧米には輸出できないということもあるようです。ASEANの国々の政府もEUの指導で食品安全の国内法規を厳格化し始めています。日本の基準制度はアジアの国々には見向きもされないのが現実のようです。
 この記事が事実なら、国内事情しか知らない日本人は、いつのまにか世界の「残飯市場」で暮らすようになってしまいます。
ところで安全基準の設定と運用には難しい問題があります。基準に対する科学的な検証が十分にされているか。運用は厳格に行われているか常に検証されているかなど。この記事にはEUと日本の基準の違いの具体例は書かれていましたが、EUの基準設定と運用の詳細までは書かれてません。しかし欧州は日本と比べて情報公開は進んでいますから、その点からも日本のほうが問題ありそうです。

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2007年1月28日 (日)

納豆騒動と「ニセ科学」

 関西テレビ製作の情報番組「発掘!あるある大事典Ⅱ」の納豆のダイエット効果に関するデータ捏造放送が問題になりました。関西テレビの謝罪文を読むとその杜撰さにあきれるばかりです。
http://www.ktv.co.jp/070120.html
番組制作者には責任感もプロ意識のかけらもなかったとしか言いようがありません。しかし視聴者も冷静に観ていれば放送内容の信憑性には疑問を持ちそうですが、スーパーから納豆が消えるまで買いに走り回るとは。いつになったら国民のメディアを観る目は向上するのでしょうか。
 「ニセ科学」という言葉をご存知ですか。科学的と思わせる言葉を使って、意図的に科学に無知な人々を欺こうとする言説をいうそうです。最近の「ニセ科学」の代表が「マイナスイオン」です。大手の電気メーカーやメディアがこぞって宣伝していた「マイナスイオン」ですが、そもそもマイナスイオンを出すという機器から出ているのが何なのかが特定できていないし、ましてやそれが健康によいなどという根拠となる研究はありません。物理学者はマイナスイオンの効果を明確に否定しています。2006年3月の日本物理学会では科学者がきちんと対応しなければ「ニセ科学」が科学として認知されてしまう危機感から「ニセ科学」のシンポジウムがひらかれました。
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/events/JPSsympo0306.html
 メディアの言うことを頭から信じてはいけないのは今では常識となってしまいました。もちろん良識と責任感のあるメディア関係者もいますが残念ながら少数と言わざるをえないでしょう。
 医療の話題でもメディアは正確な情報を最後まで伝えることはありませんでした。少し前の「ワクチンに含まれる防腐剤が自閉症を引き起こす」、昨年の「タミフルを飲むと異常行動をおこす」などは騒いで不安をあおっただけで、その後それらの因果関係が否定されたことはほとんど報道していません。最近では「喘息の治療薬のテオドールを飲むと脳に障害をおこす」と騒ぎ、その後に出された学会の見解などを伝えることはありませんでした。
 一部の良識あるメディアを除けば、日本の多くのメディアの仕事は事実を正確に伝えるというよりは対立(医療の問題では医療関係者と患者の対立)を煽るだけに思えてなりません。今後はメディアの情報の暴力を許さないためにも、医学会も正確な情報を自ら発信するというきちんとした姿勢を示すことが重要と考えます。

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2006年9月12日 (火)

野菜の栄養が減少している

 9月8日のワールドビジネスサテライトで最近は野菜の栄養値が少なくなっているというレポートがありました。栽培技術の進化で旬の時期以外でも野菜を食べられるようになりましたが、その反面栄養素の少ない野菜が出回ることになりました。たとえば冬のニンジンのカロチンは夏の約半分になり、夏のブロッコリのビタミンCは冬の約半分になり、夏のホウレンソウのビタミンCは冬の約5分の1になっているといわれています。旬以外の野菜が栄養素の平均値を下げてしまいました。たとえばホウレンソウは日差しの強い夏は成長のスピードが速く栄養素を蓄えることが少ないのですが、日差しの弱い寒い冬にはゆっくり育ち栄養素をたっぷり蓄えます。
 私たちは気付かないうちに栄養素の低い野菜を食べてしまっています。やはり旬の野菜を食べることが重要です。旬の野菜は値段が安く栄養もたくさんとれます。
 また消費者に好まれる甘い野菜や成長が早い野菜への品種改良が栄養素を減少させている例があります。消費者に好まれる甘いトマトはビタミンCの含有量が約2分の1です。
 そこで品種改良で栄養強化野菜という野菜ががつくられています。従来のピーマンのビタミンCは100gあたり76mgですが品種改良されたセニョリータというピーマンはビタミンCの含有量が154mgあります。ブロッコリの改良品種であるスティックセニョールはビタミンAの含有量が従来のブロッコリの100gあたり130μgに比べて225μgある。
 野菜においしさと栄養とどちらを求めるか。野菜はおいしければ栄養価は少なくてもよいか。しかしあ少ない栄養価はサプリメントで補えばよいというわけにはいきませんね。

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2006年8月22日 (火)

子どもを寝かしつけるときは部屋を暗くして

 いつも明るい環境でマウスの赤ちゃんを育てると、眠りと目覚めのリズムに関係する遺伝子の活動が乱れるとする実験結果を、東北大学など日米共同研究チームが突き止めました。この遺伝子は脳細胞にある時計遺伝子とも言えるもので、人間にも同じような影響がでる可能性があります。
「夜、子どもを寝かしつける時は部屋をできるだけ暗くすることが望ましい」と研究者が言っています。ー今日の新聞よりー

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2006年8月 9日 (水)

熱中症と紫外線保健指導マニュアル

環境省が熱中症保健指導マニュアルと紫外線保健指導マニュアルを作成しました。装丁もきれいでカラーの図表が多く使われて立派なものですが、熱中症が64ページ、紫外線が44ページもある大層なマニュアルです。指導する専門家向けですからそんなものでしょうか。
 熱中症保健指導マニュアル http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual/full.pdf
 紫外線保健指導マニュアル http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_pdf/full.pdf

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2006年7月31日 (月)

煙害から子どもを守ろう

親がタバコを吸うと、その煙を吸いこんだ子どもは喘息などの呼吸器の病気が悪化します。また免疫力が低下して風邪や中耳炎をよくなるとも言われています。今日の日経新聞に煙害で悩む子どもを診ている小児科医が禁煙外来を始めた記事が載っていました。神奈川県立こども医療センター、国立生育医療センターが禁煙外来を開き子どもの治療の付き添いで来た親の禁煙治療を行っています。親の禁煙で子どもの喘息の調子が良くなった例があります。4月から禁煙治療に健康保険が使えるのになったので禁煙外来を受診するひとが増えているようです。自分のため、子どものため、妊婦ならお腹の子どものため禁煙に努めましょう。

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