2016年3月30日 (水)

3月を振り返って

 今年の3月はB型インフルエンザ例年になく流行しました。私の記憶では2007年以来の患者数の多さだったと思います。感染症サーベイランスを見ると、糸島地区では特に多かった様です。ところで近年、B型インフルエンザにはタミフルなどの抗インフルエンザ薬が効きにくくなりました。家族内、兄弟でも同時期発病のB型インフルエンザに対する薬の効きが異なります。耐性ウイルスが多くなったのか、それとも別の原因なのかはわかりません。
 昨年10月からインフルエンザワクチンは内容が変わりました。従来のA型2種類とB型1種類のワクチンからB型が2種類になり、合計4種類のインフルエンザウイルスに対応したワクチンになりました。しかし今季はB型インフルエンザの大流行になりました。ワクチンの型が微妙に合わなかったのか、まだわかりません。今季からワクチンの価格が上がったせいか、例年より3割から5割も接種する人が少なくなったのも大流行の原因かもしれません。
 ところで家族内でインフルエンザが流行したときは、症状が似ていても、私は全員検査をおこなってインフルエンザの感染を確認します。「他の人がみんなインフルエンザだから、あなたもインフルエンザでしょう。検査はしなくてもよいですよ。」ということは私は言いません。残りの家族が別の病気であることを経験するからです。そういう場合は得てしてしっかりした治療が必要な病気であることが多いようです。またインフルエンザと溶連菌感染など他の病気を合併している、二重感染のこともあります。診断に思い込みは危険です。
 月末になりようやくインフルエンザも少なくなってきました。それにともない他の病気が目立ってきました。以前は春先はロタウイルスによる胃腸炎で大変でしたが、最近はワクチンを飲む乳児が増えてきたおかげか大分流行が少なくなりました。春先は例年、ヒトメタニューモウイルスによる気管支炎が増えます。乳児は注意しなければいけません。

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