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2016年12月31日 (土)

2016年を振り返って

 2016年の大晦日になりました。今年も子どもの健康・医療を取り巻く環境にはたくさんの出来事がありました。
 昨年から引き続き注視されていたジカ熱は、国内での患者発生が心配されましたが幸い大きな問題は起こらなかったようです。
 3月には例年になくB型インフルエンザが流行しました。そして現在、今冬のインフルエンザの流行が始まりましたが、私のクリニックではA型とB型が半々のようです。冬の初めからB型が多いのは珍しいことです。
 夏には関東と関西での麻しん患者の発生が大問題になりました。特に関西空港での発生は2015年に麻しん排除が認定された後では最大の規模となりました。麻しんは感染力がきわめて強く、麻疹の免疫がない集団に1人の発症者がいたとすると、12~14人の人が感染するとされています。ちなみにインフルエンザでは1~2人です。麻しんに対しては抗ウイルス薬はなく、重症な肺炎や脳炎になることもあり、先進国でも1,000人に1人は死亡する病気であることは忘れてはいけません。
 冬になると胃腸炎が流行しますが、今年は新しい型のノロウイルスが出て流行していると報道されています。そもそもウイルスの遺伝子型の変化は主要な流行株でも2014年末から始まり、昨年から警戒されていることです。私の実感では例年と特にかわらないのですが。
 予防接種ではB型肝炎ワクチンの定期接種が10月から始まりました。対象が乳児のみで、1歳児以上の経過措置がなかったのは残念でした。B型肝炎ワクチンはいわゆる癌ワクチンです。将来の肝硬変や肝臓癌の減少に大きく貢献してくれるでしょう。
 10月からは子どもの医療費の窓口負担が変わりました。行政は助成対象年齢が拡大したことを強調していますが、一部自己負担が新たに加わり、しかも糸島市では所得制限も導入したため、ある一定以上の所得の世帯では助成対象外となりました。これも国の医療費削減政策の結果ですが、介護や老人医療費削減と自己負担増とあわせて考えてみれば、これから先は医療を受けにくい時代になることは間違いありません。それを黙って受け入れるのか。それとも国民の意思を行動に示すのか。真剣に考えなければとんでもないことになるのは明らかです。
 ことしもいろいろなことがありましたが、来年が少しでもよい年であることを祈ります。
 みなさま良いお年をお迎えください。

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