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2014年12月31日 (水)

2014年をふり返って

 10月に水痘ワクチンが定期接種になりました。実は年間に約20人ほどが水痘で亡くなっています。水痘は一時的に免疫力を低下させますから、細菌感染が悪化して、亡くならないまでも、四肢の切断などに至ることもあります。そして水痘は将来の帯状疱疹の原因になります。定期接種化でこれらの問題の多くがなくなることになるでしょう。次はおたふくかぜワクチンの定期接種化と子宮頸がんワクチンの接種勧奨再開ですが、日本人独特の問題で、これはなかなか進まないでしょう。
 週刊文春の2015年1月8日号に、本当は危険な「ジェネリック医薬品」という記事が載りました。大衆紙の記事なので最初は真実と嘘のグレーゾーンを針小棒大に煽り立てた記事かと思いましたが、読んでみたらなかなかの内容でした。薬には開発した製薬会社が販売している「先発薬」と言われる薬と、その薬の特許が切れた後に他の会社が主成分を同じにして販売した「後発薬」いわゆる「ジェネリック医薬品」と言われる薬があります。ジェネリック医薬品は開発費がかかっていないので割安です。そこで国は医療費削減のためジェネリック医薬品を処方することを医師や薬局や患者に求めています。今は一定割合のジェネリック医薬品を処方しないと医師や薬局にはペナルティがかかります。しかし先発薬とジェネリック医薬品は同じ薬ではありません。週刊文春の記事にもありますが、主成分は同じでもそれ以外の成分が異なります。そのため体の中での薬の働き具合が異なります。記事にもありましたが、気管支喘息などで処方する先発薬「ホクナリンテープ」と数社のジェネリック医薬品製薬会社の後発薬「ツルブテノールテープ」では血中濃度の時間的変化が異なります。
 数年前、ジェネリック医薬品の処方を国から強制され始めたので、私はどの会社のツルブテノールテープを使うか迷いました。いろいろと資料を取り寄せて、先発薬の「ホクナリンテープ」の血中濃度の動きに一番近い会社の「ツルブテノールテープ」を使うことにしました。他の薬にも同じような問題があります。
 記事にありましたが、国は生活保護の自給者への薬は可能な限りすべてジェネリック医薬品を使うことを強制し始めています。しかし面白いことにジェネリック医薬品を使う割合が最も少ないのが、国家公務員共済組合の保険団体とはいったいどうゆうことなのでしょうか。与党内では次回の診療報酬改定では、医師が先発薬を処方する際は、一つ一つの薬について理由書を必ず書かせることを求めようとしています。そうすることでジェネリック医薬品の処方割合をさらに増やそうと目論んでいます。
 政治や経済の動きをみていると、来年か再来年くらいに医療保険制度大きく変わるかもしれません。さらにその先には、今のように患者が必要な時にどの診療所にも自由に受診できることがなくなる時代がやってくる可能性があります。
 最後は少し暗い話になりましたが、それでも新しい年に希望をもってみたいものです。
 皆様よいお年をお迎えください。

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