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2014年6月30日 (月)

髄膜炎菌ワクチン

 あまり話題になりませんが、7月に髄膜炎菌ワクチンが承認されます。髄膜炎の病気のワクチンといえば、ヒブ(インフルエンザ桿菌タイプb)や肺炎球菌ワクチンが接種されています。髄膜炎菌はヒブや肺炎球菌とは異なる細菌です。髄膜炎菌は飛沫・接触感染で感染し、敗血症や髄膜炎を発症します。病気の進展が非常に早く、発病から1ないし2日で死亡することもあります。国内では終戦直後は年間数千人の患者報告がありましたが、最近は年間20名以下と減少しています。0から4歳と15歳から19歳が多いようです。
 ここで思い出されるのが、2011年4月、宮崎県の高校の寮でおきた髄膜炎菌の集団発生の事例です。4名が敗血症や髄膜炎で入院し、その中の1名が死亡しました。髄膜炎菌は一般の人にかかわりのない細菌では決してありません。
 髄膜炎菌は人が唯一の保菌者です。無症状で菌だけを保菌している人がいます。国内の保菌率は0.4%と言われています。また保菌者から感染しても必ずしも発症はしません。発症するのはごく一部です。しかしひとたび発症すると症状は激烈です。
 そこでワクチンが開発されましたが、2歳以下の幼児には効果が薄く、大人に対しても効果はありますが、その効果は数年でなくなると言われていましたが、最近はより免疫効果の高いワクチンが開発されました。
 ところで髄膜炎菌には、A、B、C、Y、W-135群などのいくつかの型があり、日本で分離される菌は、B群、Y群がほとんどです。今回承認された髄膜炎菌ワクチンには、Y群は入っていますが、B群が入っていません。実は宮崎の集団発生の菌は、B群でした。B群のワクチンも研究されていますが、免疫をつける力が弱く、神経細胞の免疫とも似ているので副反応が強く出たりして、開発は困難を極めています。
 髄膜炎菌ワクチンは1回の接種でよいのですが、自費になります。費用は病院により異なりますが。2万円くらいになるのではと思われます。海外では公費のワクチンになっている国も多くあります。高額で、B群の髄膜炎菌には効果がありませんが、接種する価値は有ると思います。

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