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2011年9月30日 (金)

RSウイルスとマイコプラズマ

 年末から流行するRSウイルスが、ここ数年は夏から流行がみられます。マスコミは今年は大流行と言っていますが、私は二~三年前の方が大変だったように記憶しています。RSは気管支炎になりやすいウイルスで、年少になるほど症状が重くなります。新生児は突然の呼吸停止もあり、乳児も一割くらいが肺炎で入院になります。乳幼児は元々気管支が細いので、気管支を障害しやすいRSウイルスの影響が大きく、すぐにゼーゼーいう呼吸になります。肺炎は二次性に肺炎球菌性肺炎となります。そのため肺炎球菌ワクチンの接種が重要になります。RSウイルスが流行すると、肺炎で入院になる乳幼児がでないように細心の注意で診療をする日々が続きます。
 肺炎になりやすいもう一つの病原菌がマイコプラズマです。高熱と徐々に強くなる咳、そして鼻水はほとんどないのが特徴です。マイコプラズマは細菌なので抗生物質で治療します。しかし、扁桃炎や中耳炎に一般的に使われる抗生物質では効果がありません。マイコプラズマには主にマクロライド系という違う種類の抗生物質を使わなければいけません。初期の治療薬を間違えると、後でマクロライド系の抗生物質に切り替えてもなかなか治療に難渋します。以前はマイコプラズマは抗生物質が良く効いていました。しかし最近は薬が効きにくい、いわゆる薬剤耐性菌が増えてきました。残念なことにマイコプラズマ肺炎で治療がうまくいかずに、入院になってしまった子どもさんがいます。外来の肺炎の治療は、以前はRSウイルスに神経を使っていましたが、最近はマイコプラズマの治療に緊張を強いられることが多くなりました。注射薬より内服の抗生物質が有効だったマイコプラズマでしたが今は治療に苦慮することが多くなりました。

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