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2011年8月31日 (水)

夏から秋へ

 毎年夏には手足口病が流行します。しかし今夏の手足口病の流行は異常に大きなものでした。手足口病の原因ウイルスはエンテロウイルス(コクサッキーA、コクサッキーB、エンテロ)の仲間で複数のウイルスがいますが、今年の流行ウイルスはコクサッキーウイルスA6という今まであまり流行がなかったウイルスでした。そのためか全国的に大流行になったようです。症状も例年よりは強いように思えました。発疹も今まではあまり見たこともないような大きな水疱があったり、手足の発疹が出た後に皮がむけてきたり、ひどい場合は爪が変形しとれたりした例もありました。しかし幸いなことに手足口病の重篤な合併症である髄膜炎はほとんどなかったようです。これも例年とウイルスの型が違ったからでしょうか。これだけの大流行で髄膜炎や万が一にも脳炎の患者さんがでたら、マスコミの後先考えない無責任な報道でパニックになっていたかもしれません。
 手足口病がおさまってきたかと思ったら、今度はRSウイルスの流行が始まりました。乳児が感染すると肺炎になりやすく、治療に難渋する病気です。もともとRSウイルスは年末に流行する気管支炎になりやすい風邪ウイルスです。病気も季節感がなくなってきました。
 数日前のニュースでアメリカでブタからの新しいインフルエンザの感染した子どもの報告がありました。一昨年前の新型インフルエンザ(H1N1)とは異なるインフルエンザ(H3N2)です。パンデミックにならなければよいのですが。
 インフルエンザワクチンは今シーズンから子どもへの接種方法が変わりました。もともと日本の子どもへの接種量は少なすぎるという指摘があり、臨床治験を行い、今シーズンから増量することになりました。これで乳幼児への効果がよくなるかもしれません。
 インフルエンザワクチンの接種は10月から始まりますが、今年は小児科医が頭を悩ましています。今年から従来の定期ワクチン(BCG、三種混合、二種混合、MR、日本脳炎)に加えて、ヒブ、肺炎球菌、子宮頸がんワクチンが公費助成となったため、接種するワクチンが一気に増えました。またにヒブと肺炎球菌は同時接種後の死亡例の報告がマスコミで大々的に報道されたせいもあり、ほとんどの保護者が三種混合含めて1本ずつ接種するため、接種のための来院回数が3倍になり、各小児科クリニックの対応も3倍になってしまいました。それに加えてインフルエンザワクチンの接種が始まったら、どこの小児科クリニックもパンク状態になると思われます。インフルエンザワクチンの接種はかなりの余裕をもって受けられることをお勧めします。

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