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2011年3月31日 (木)

ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが再開

 4月1日からヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンが再開になりました。欧州でもワクチン導入時に接種後の乳幼児死亡の報告例が続いたため接種を一時中断して国が検証を行い、接種と死亡との因果関係はないといことで再開になったことがあります。
 残念ながら乳幼児期はワクチンや薬を飲んだり注射をしなくても、基礎疾患いわゆる持病がなくても突然死が多く、乳幼児突然死症候群という病気の考えもあります。
 ヒブと肺炎球菌は乳幼児が保育園等の集団生活を始めたら、感染の可能性が高い細菌です。感染してもすぐには発病しないことが多く、何らかのきっかけで発病して肺炎、菌血症や髄膜炎になってしまいます。髄膜炎を発病する頻度は少なく、私も開業して8年が過ぎましたが、幸いまだ一人も経験していません。しかし肺炎や菌血症は1月に1ないし2人は経験します。入院加療をする子どもたちも決して珍しくありません。特に肺炎球菌感染は日常的な病気です。そのため予防接種が必要です。
 私のクリニックでも再開を待ち望んでいた保護者の方は多かったようです。現在の法律ではヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、子宮頚がんワクチンが公費で接種できるのは平成 24年3月までとなっています。その後も制度の延長されることを望みますし、今は任意接種ですが定期接種になることが望まれます。
 その他のワクチンではおたふくかぜワクチンと水痘ワクチンもぜひ接種しておきたいワクチンです。いずれも任意接種なので自費注射になりますが、保育園や幼稚園に通園する子どもは接種を勧めます。おたふくかぜは自然感染したら約1000人に1人は難聴になり一生耳が聴こえなくなります。これには治療法はありません。私もこれまで数人経験しています。難聴予防のためにも接種を勧めます。
 水痘も自然感染では全国的には年間20人位は亡くなっています。また発疹の跡が成人になっても残ることがあります。やはり接種を勧めます。またおたふくかぜも水痘も病気になったら園を1週間休まなくてはいけません。働いている保護者にはその間誰に子どもをみてもらうかが問題になります。職場との関係も問題になるでしょう。ぜひ接種を勧めます。
 最近は麻疹も日本脳炎も患者さんをみることがなくなってきました。それで一般の人々はそれらの病気は自然感染したら死亡することがある病気だという認識がなくなってしまいました。病気なったら治療すれば治ると思っているかもしれませんが治療法はありません。
 副反応ばかり問題視される予防接種ですが、一般の人々にもう一度その意味を考え直す機会が必要でしょう。しかしその機会がなかなかありません。小児科医が地道に話をしていくしかないようです。

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