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2007年1月28日 (日)

納豆騒動と「ニセ科学」

 関西テレビ製作の情報番組「発掘!あるある大事典Ⅱ」の納豆のダイエット効果に関するデータ捏造放送が問題になりました。関西テレビの謝罪文を読むとその杜撰さにあきれるばかりです。
http://www.ktv.co.jp/070120.html
番組制作者には責任感もプロ意識のかけらもなかったとしか言いようがありません。しかし視聴者も冷静に観ていれば放送内容の信憑性には疑問を持ちそうですが、スーパーから納豆が消えるまで買いに走り回るとは。いつになったら国民のメディアを観る目は向上するのでしょうか。
 「ニセ科学」という言葉をご存知ですか。科学的と思わせる言葉を使って、意図的に科学に無知な人々を欺こうとする言説をいうそうです。最近の「ニセ科学」の代表が「マイナスイオン」です。大手の電気メーカーやメディアがこぞって宣伝していた「マイナスイオン」ですが、そもそもマイナスイオンを出すという機器から出ているのが何なのかが特定できていないし、ましてやそれが健康によいなどという根拠となる研究はありません。物理学者はマイナスイオンの効果を明確に否定しています。2006年3月の日本物理学会では科学者がきちんと対応しなければ「ニセ科学」が科学として認知されてしまう危機感から「ニセ科学」のシンポジウムがひらかれました。
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/events/JPSsympo0306.html
 メディアの言うことを頭から信じてはいけないのは今では常識となってしまいました。もちろん良識と責任感のあるメディア関係者もいますが残念ながら少数と言わざるをえないでしょう。
 医療の話題でもメディアは正確な情報を最後まで伝えることはありませんでした。少し前の「ワクチンに含まれる防腐剤が自閉症を引き起こす」、昨年の「タミフルを飲むと異常行動をおこす」などは騒いで不安をあおっただけで、その後それらの因果関係が否定されたことはほとんど報道していません。最近では「喘息の治療薬のテオドールを飲むと脳に障害をおこす」と騒ぎ、その後に出された学会の見解などを伝えることはありませんでした。
 一部の良識あるメディアを除けば、日本の多くのメディアの仕事は事実を正確に伝えるというよりは対立(医療の問題では医療関係者と患者の対立)を煽るだけに思えてなりません。今後はメディアの情報の暴力を許さないためにも、医学会も正確な情報を自ら発信するというきちんとした姿勢を示すことが重要と考えます。

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