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2005年5月30日 (月)

日本脳炎ワクチン 1

今日、厚生労働省が日本脳炎ワクチン接種の推奨を中止すると突然発表しました。医療現場には寝耳に水の唐突な話です。昨年、ワクチンを接種された中学生がその後で重い急性散在性脳脊髄炎になったのを厚労省が重要視したためです。日本脳炎という病気は脳に障害をおこします。世界的には年間3~4万人の日本脳炎患者の報告があります。死亡率は20 ~40%で、幼少児や老人では死亡の危険は大きいとされ、後遺症は生存者の45~70%に残り特に小児では重度の障害を残します。日本ではワクチンの定期接種によりすでに流行が阻止されていて、患者数は1966 年の2,017人をピークに減少し、1992 年以降発生数は毎年10人以下です。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_01/k02_01.html

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日本脳炎ワクチン 2

日本脳炎の患者数は年間数人ですが、日本脳炎の脅威から開放されてはいません。今でもブタの感染率は高く、日本脳炎ウイルス感染蚊は,毎夏,北海道を除く日本各地に存在する状況に変わりはありません。 1991年には沖縄で演習を行った米軍人数人が日本脳炎に感染しました。米国では日本脳炎ワクチンは接種していないので感染したわけです。そのため米国はその後東アジアに展開する米軍とその家族には日本脳炎ワクチンを接種するようになりました。しかし日本側はこれが米軍基地内で発生したことを理由としてこの情報を日本の統計に載せず,日本側の日本脳炎対策の糧とすることはありませんでした。詳細は以下のサイトをご覧ください。http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2002dir/n2514dir/n2514_03.htm

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日本脳炎ワクチン 3

今回問題になった急性散在性脳脊髄炎(ADEM)とは何でしょうか。症状として頭痛、嘔吐、発熱などがあり、意識障害、けいれん、麻痺などがみられます。ステロイド治療で回復することが多いのですが、まれに重症な後遺症を残すこともあります。原因は麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜ、インフルエンザウイルス、その他のかぜウイルスなどの感染による場合と、麻疹、日本脳炎、インフルエンザ、百日咳、ジフテリア、破傷風、おたふくかぜ、B型肝炎等のワクチン接種後におこる場合と、感染症やワクチンと関係ない原因不明の場合もあります。

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日本脳炎ワクチン 4

日本脳炎ワクチンは年間約400万人に接種されています。平成3年以降、日本脳炎ワクチンと因果関係を否定できないとされた14例のADEMの報告がありました。軽症がほとんどですが5例が重症でした。日本脳炎以外のワクチンではADEMの報告は2例ですから日本脳炎ワクチンで特に多かったわけです。ワクチンとADEMの因果関係について厳格な科学的な証明はできていません。ただし司法ではワクチンを接種した後に何らかの障害が発生したら、医学的に確証を得なくてもその障害はワクチンが原因であるという考え方があります。厚労省は役所ですから科学的な判断より司法の考えかたを重要視します。

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日本脳炎ワクチン 5

現行の日本脳炎ワクチンはマウスの脳を使って作っています。これがADEMの一因になっているのではという考えがあり、組織培養法を使った新しいワクチン作りが研究されています。厚労省は新しいワクチンが供給できるようになったら再び接種を奨励すると言ってます。しかし現在と同じ供給体制ができるには数年はかかるのではという専門家の意見もあります。1970年代に三種混合ワクチンが副作用のために一時中止になったとき、ワクチンを受けれなかったために5年間で150人の子どもが百日咳で死亡したことがありました。

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日本脳炎ワクチン 6

今回100万人に1人の副反応に厚労省は対処しました。これは100万分の1の副作用は認めないということ同じです。しかしワクチンがなくなれば国民の数%が感染し、その1000人に1人が発症し、さらにその20%が死亡します。とかく日本ではワクチンの副反応やリスクなど負の面ばかりが問題視され、役所もマスコミも過敏に反応します。それは何が正しいのかを客観的に判断する視点を持てないからではないでしょうか。最後に本日厚労省が出した日本脳炎対応策は「念のため、戸外へ出るときには、できる限り長袖、長ズボンを身につける等、日本脳炎ウイルスを媒介する蚊に刺されないよう注意喚起を行う。」でした。悲しい行政ですね。

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2005年5月27日 (金)

講演会から

国立成育医療センターの佐々木りか子先生の講演を聴きました。アトピー性皮膚炎の話でした。その中でお風呂で体を洗うときは何を使うかという話題がありました。私はガーゼは傷つきやすい織りなので綿タオルを勧めています。糸がコイル状に丸くなっているので肌への刺激が少ないからです。佐々木先生も赤ちゃんにはガーゼではなく肌触りのよいハンドタオルを勧めていました。ちなみにスポンジは細菌が常に繁殖して不潔なので使わないほうがよいようです。

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2005年5月26日 (木)

赤ちゃんを眠りに誘う音

赤ちゃんは子宮にいた間、外界のいろいろな音を聞いていました。それで子宮を思い出すような音がしてくるとよく眠ることがあります。一番は母親の鼓動でしょう。またホワイトノイズといって意味もなく繰り返される音が赤ちゃんを眠りに誘うことがあります。たとえば掃除機の音です。掃除機をかけるとうるさいと思いきやよく眠る赤ちゃんがいます。
「シアーズ博士夫婦のベビーブック」を参照しました。

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2005年5月25日 (水)

赤ちゃんを眠りにつかせる

日中は赤ちゃんを落ち着いて過ごさせます。それには3時間毎の厳格な授乳よりは、赤ちゃんの求めるままに応じて頻回に授乳するほうがよいかもしれません。そして赤ちゃんをよく抱いてあげます。すると赤ちゃんが穏やかな気持ちになります。日中に不安がなければ夜も落ち着いていられます。夜は親が赤ちゃんの近くで眠ってあげるとより落ち着くでしょう。
「シアーズ博士夫婦のベビーブック」を参照しました。

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2005年5月23日 (月)

赤ちゃんはぐっすり眠らない

大人は寝入るとき最初から深い眠りに入ります。赤ちゃんは最初の数ヶ月は20分ほどの浅い眠りをへないと深い眠りに入れません。手足がだらんとするまで抱っこで眠らせないとベッドに下ろしてもすぐに目覚めてしまいます。また赤ちゃんは浅い眠りと深い眠りのサイクルが大人に比べて短いので、赤ちゃんは目覚めやすいのです。おっぱいをちょこちょこ飲んでちょこちょこ眠るのが赤ちゃんです。
「シアーズ博士夫婦のベビーブック」を参照しました。

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2005年5月22日 (日)

赤ちゃんの睡眠

生まれて2ヵ月頃までは、赤ちゃんの睡眠は完全なこま切れ型で、昼夜の区別なしに何回も眠ったり覚めたりを繰り返しています。しかしその後は、同じこま切れ型でもあっても、睡眠は睡眠で、覚醒は覚醒で集まってくるようになります。そして睡眠の多い時間帯が少しずつ夜にずれてきます。5ヵ月頃になると、だいぶ夜に寝てくれるようになってきます。でも赤ちゃんをじょうずに寝かせるのは大変です。赤ちゃんの眠りについて少し考えてみます。

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2005年5月17日 (火)

ためしてガッテン

5月11日放送の「アレルギー予防!ハウスダスト一掃大作戦」は興味深かったです。
 ダニの死がいやふんは高さ30センチに浮遊する
 フローリング掃除は先に拭き掃除、次に掃除機がけ
 布団の掃除機がけは片面あたり40秒、週に1度で半年以上続ける
詳しい放送内容はNHKのホームページをみてください。
http://www.nhk.or.jp/gatten/archive/2005q2/20050511.html

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2005年5月15日 (日)

講演会から

北里大学の中山哲夫先生の予防接種の講演で印象に残ったスライドがありました。インドのお母さんが子どもに麻疹の予防接種を受けさせている写真です。その地域では年に数回しか接種の機会がなく、母親は片道3時間かけて接種会場へ子どもを連れて来ていました。この接種を逃して麻疹に罹ったら命を落とすことがあることを母親は知っているからです。世界では年間100万人の子どもが麻疹が原因で亡くなっていてほとんどが途上国の子ども達です。日本でも予防接種導入前は年間1万人以上の子どもが、今でも年間20から30人の子どもが亡くなっています。麻疹はワクチンで絶対に予防しなければいけません。

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2005年5月14日 (土)

講演会から

北里大学の中山哲夫先生の予防接種の講演を聴きました。その中で興味深かった話は、最近の麻疹ウイルスは39度でもどんどん増殖するタイプが出てきているそうです。昔は麻疹などの病気に罹ったら熱は下げてはけない、出させなさいと言われていました。確かにウイルスは39度で増殖が止まることもあるので一理ある言い伝えでした。しかしウイルスも変化してきています。それに応じて対応も変えていかなければなりません。

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2005年5月11日 (水)

ためしてガッテン

アレルギー予防!”ハウスダスト”一掃大作戦
喘息や鼻炎の大きな原因の一つであるハウスダスト対策を取り上げています。
本放送 総合テレビ 5月11日(水)20時00分~20時43分
再放送 総合テレビ 5月17日(火)午前2時25分~3時08分
再放送 衛星第2テレビ 5月16日(月)午前3時00分~3時43分

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2005年5月10日 (火)

アデノウイルス

高熱が続く風邪が多いようです。その中でもアデノウイルス感染による熱がよくみられます。のどが真っ赤になるので見た目は扁桃炎です。血液検査は白血球とCRPの値が異常に高くなるので一見細菌感染のデータを示します。細菌に効果がある抗生物質をいくらのんでも熱は下がりません。抗生物質はウイルスには効きません。熱は平均で5日続きます。のどを綿棒でこすってアデノウイルスの存在を簡単に調べることができます。熱の割には元気なので対症療法で経過をみます。

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